侵襲性髄膜炎菌感染症はワクチンで予防することができます。日本でも2015年5月から、髄膜炎菌ワクチンが任意接種できるようになりました。
髄膜炎菌には12種類(血清群)ありこのうち、5つ(A,B,C,Y,W-135)が感染の原因となる場合がほとんどです。国内では、5つのうち4つ(A,C,Y,W-135)の血清群に対する4価髄膜炎菌ワクチンが承認されています。また、海外の血清群Bに対する髄膜炎菌ワクチンがあります。
日本の侵襲性髄膜炎菌感染症の報告例はごくわずかですが、世界では毎年30万人の患者が感染し、3万人が死亡しています。感染者の5~10%が24~48時間以内に死亡、もし回復した場合でも11~19%で四肢切断や神経障害、聴覚障害など重篤な後遺症が残るといった報告もされている感染症です。国際的イベントなどのマスギャザリングイベントにおいて、海外から国内へ菌が輸入される恐れが十分にあります。日本での感染を防ぐために、ワクチンでの予防接種を行い、一人ひとりが備えるようにしましょう。